graf

なあ、こんな時間にも身を削って音楽を作り出したり鍛錬に勤しむ奴らがいるのになんで俺はテキーラで身を削っているんだ?でもそういう時間も必要だってこと押し付けなんかではなくて何となく自分で判断して何だかんだ楽しいのは長い間お世話になってるgrafっていうライブハウスのお陰なんだな。福岡初のライブがgrafだった。入学した覚えのない大学の軽音サークルのイベントに無理やりねじ込んで貰って出たのを覚えている。その大学の先輩たちが俺らに良くしてくれて?ひっきりなしにテキーラを奢ってくれた。特に一番仲良くしてくれてたぶっ飛んだ先輩は絶対に金なんかないはずなのに全てを奢ってくれた。まあ8割が酒だ。その日、まだ未成年だった俺は23杯のショットを注入した。ちゃんと覚えてる。最後の一杯を飲んだ時にとうとうバーカンがグワングワンと回り出した。ヤバイ!椅子から転げ落ちて俺は平衡感覚を失って暴れる!!と思い、外に這い出した。その後の記憶はないのだが、半端なく蚊に刺されていたのを覚えてる。酔っ払って力加減なしで掻き毟るから色んなところから血が出てたな。あの日そのあとどうしたんだっけ?警固公園で寝たっけ?もうあんまり覚えていないんだけど。俺はこれを書きながら今もやってることが大して変わってない現実に頭をかかえている。昨日観たあんどん馬鹿馬のそれでいいのさが頭で流れる。ロックンロールは言い訳にはならないけれど、肯定してくれる。お茶目で馬鹿なロックンロールが好き。

やってることは変わらないのだけれど色んなことが変わった。あの頃からずっと続けてきた訳ではない。バンドから離れたことも何度もあった。でも長く身を投じた気分ではいるわけで。そういう人にしか起こらない、分からない変化があると思う。

俺なんか元々ライブハウスは嫌いだった。その時は若くて全てに反抗的だったのもあるんだけど、ライブハウスも俺にとって結局は社会でしかなかった。先輩に楯突くと怒られたし、打ち上げで県外から来た知らないバンドマンに酒を注いだりしてた。対バンを観ろ!とフロアに入れられたり、格好をこうした方がいいと特に興味のないアドバイスを頂いたり。

その全てを真っ向から否定したいわけではなかった。必要なことだと思う。ただ、俺の気持ちありきだろと常に思ってた。これを大した心もなく、器用にこなす方にシフトするくらいなら俺は演奏だけやってお客さんと喋ったら帰りたかった。観に行きたいバンドは金払って観に行けばいいし、バンドマン同士の繋がりなんか求めてなかった。余計なラインの友達が増えて後で誰か分かんなくなるのがオチだ。

マナーやモラルより心を育てて欲しいと俺も含めて若い連中は絶対思ってる。近年の福岡のライブハウスにはこれを物凄く感じる。それが結果、上の代がやりたいことに繋がる。本当に感謝してる。頭あがんない。

なんだかんだで次回、久々にgrafでライブ。なんか大きいこと書いちゃって恥ずかしいね。直向きに頑張ります。