tokyo

 

色んな人に迷惑を掛けながら過ごした東京での7日間。

1日目は成田空港に降り立って直ぐに恵比寿に向かって坂本慎太郎のライブへ。通信制限にかかっていたので会場に辿り着くまで落ち着かなかったんだけどなんとか到着。
DJがかける音楽で踊りながら落ち着かない気持ちを誤魔化していました。そして坂本慎太郎が登場。舞台袖から出てくるのかと思っていたのですが、幕が開くとそこに。客席の誰とも目が合っていないような無表情でSGを背負ってこっちを向く坂本慎太郎。横には妖艶なOOIOOのベーシスト、AyA。何でも屋さん(パーカッション、サックス、フルート等)の方は存じ上げなかったのですが、ライブを楽しむ気満々の笑顔。上がりまくる客側の期待値とそれを超えた信用。たまんない空気。それだけでここに来て良かったと思えました。
アンサンブルを無視した激しいギターもクネクネと動き回る派手なアクションもないですが、生で見る彼のギタープレイが予想以上に多彩であることや、生の彼の音色がCDのそれ、映像のそれよりも遥かに気持ちの良いものであることを確認。上手なことは勿論知っていたし期待もしていたんですけど、本当に上手かったです。ギターボーカルとして。分かりやすいテクニカルさでもないんだけど、半端なく練習したんだろうなと思いました。各演奏者が周りの音を丁寧に聴いている印象が強かったです。
終演後は買う気がなかったTシャツが目に留まり、思い出づくりに購入したくなりました。スタッフにカード使用不可であることを確認して、最寄りのコンビニで現金を下ろして会場に戻る。わざわざありがとうございますとステッカーとレーベルのキーホルダーをおまけして貰いました。坂本慎太郎に対してはガチガチのキッズなので本当にありがたかったです。

iPhoneの充電が0の状態で川崎駅前のマクドナルドへ駆け込む。復活したiPhone片手に泊めてもらう予定の友人宅の所在を勘違いしていたことを知る。夜も更けてきた。急いで正しい最寄り駅へ向かうも通り過ぎる。引き返してやっと友人に会うと同時に謝罪。思えばスタートから迷惑を掛けていましたね。本当に申し訳ない。
友人宅には宅録環境やギターもエントリーモデルなら数本あるので、それらで一緒に遊んでいました。まさに音楽で興奮したその日の夜という感じで。バンドの音源でもお世話になっていてドラムのプログラミングをいつも頼んでいる友人です。その日は近状を聞いたりしながら就寝。

仕事へ出かけた友人を見送る余裕もなく爆睡してから昼過ぎに渋谷へ。古着屋やレコ屋を物色してから間もなく昨日とはまた別の友人とタコスを食べに行きました。偶然にも渋谷でのイベントへ行くということで会いに来てくれたそうで。その後は久留米に住んでいた頃にお世話になっていた先輩バンドマンに会いに新宿へ。
寿司屋に連れて行ってもらいご馳走して頂く。寿司は美味いわビールも入るわでご機嫌。先輩の話も東京で活躍されてるだけあって刺激的でした。THE THEATERSというバンドをしている方なんですけどチェックしてみてください。その後、先輩のCDをタワレコで買いに行ってついでにレコードなんかも買いながら新宿を案内して貰いました。結構俺は新宿スワンとかに出てくるような歌舞伎町の夜を生きる人たち!みたいな界隈に興味があることもあって案内して貰いながら歩くだけで新宿は面白かったです。
歌舞伎町、ゴールデン街、吉本本社、"君の名は。"のワンシーン、都庁の展望台...
それだけで刺激になりました。展望台で「こうして見ていると東京で有名になるだなんてとんでもなく難しいことなんでしょうね」「この中でやってる先輩は凄いです」とか展望台で言いがちな台詞をバンドマンである先輩に呟いていたこと、今思うと恥ずかしいなあ。
新宿が楽しかったこともあってその夜会う予定にしていたもう一人の先輩との待ち合わせ時間に大幅に遅刻。本当にすみませんでした。直接先輩宅へ向かい結局泊めてもらうことに。互いに寝付きの悪い性格でほぼ朝まで話したり話さなかったりを繰り返して過ごす異様な夜でした。でもそういうルーズな時間が好きなのかもしれません。「こういう大学生の頃みたいな時間も良いですね」なんてしょっ中そんな感じの癖に言いながら。互いに止めどなく吸う煙草と静かに鳴る音楽が心地良く、いつのまにか就寝。

東京でも夜更かしは直らず、昼過ぎに起床。先輩宅が下北沢だったのでそのまま観光。本当にサブカル野郎の俺にとっては最高な場所に住んでいらっしゃる。徒歩であの下北沢へ手ぶらで到着。やはり古着に関してはこっちの方が価格帯は安かったです。一番の戦利品はマリメッコ のシャツでしょうか。サイズはくそデカかったんですけど、珍しさのあまり購入しました。
半日を下北沢で潰し、品川の飲み屋へ移動。前記に書いた友人2人+俺+友人の4人で久々に飲み。高校時代からこれまでを語れる友人たちと東京で飲んでいるって面白かったです。この夜は皆んなご機嫌で終始爆笑していた気がします。何を話したやら。その後カラオケを挟んで解散。1人は妻子の元へ、1人は彼女の元へ。俺らも歳を取ったなと撮った写真を見て思いました。特にマイナスな意味ではなく。

初日泊めてもらった友人の家に再び泊めて貰い、やはり俺は昼まで寝ます。本当どうしようもないです。この日は横浜へ。昨日彼女の元へ帰った友人カップルの邪魔をしに行きました。彼女を含む3人で中華街を歩く。腹が減っていたので考えなしに色々口に放り込んでいたら、まだ5割も満たせていない腹に対して2千円使っていました。ここで俺は別に金を沢山持っている訳じゃなかったと気付くのですが、この後行くKAMINARI GUITARのショールームで危うくギターを買いそうになります。買わなかったのですが。シールドが有名な印象があるKAMINARI。色んな話や実演までして頂いて、再度ギターシステムを調整しようという気分になりました。良いギターはやはり良いものに違いはないですが、扱う側も一流でないと使いこなせないんだなとも思いました。憧れのフェンダースウィンガーモデルを試奏できて興奮しました。ステッカーまで頂いてありがとうございました。どこに貼るかは検討中です。格好良いんだなこれが。アパレルもやっているみたいでブランド力が凄かった。デニムのクオリティは高いし、Tシャツ等のデザインも可愛くて見ていて楽しかったです。特にデニムにはかなり惚れ込んでいたのですが、まだ非売品だそうです。スウィンガーのエントリーモデルも作ってくれないかなあなんて我儘を言ってみたり。
有名な景色を眺めながらフェリーで横浜駅へ。贅沢な気分に浸りながら海鮮系の飲み屋へ。ここがまた安くて美味かったです。今回の旅では飲み屋の失敗が無かったですね。友人様様です。この日は友人宅でマリオパーティで一戦して就寝。強く設定したコンピューターに完敗してモヤモヤ。

次の日は浅草観光。浅草寺で参って、ザ・浅草な食堂で腹を満たしました。ここでは明太子定食をチョイス。思ったより明太子メインでした。味噌汁が美味かった。
美味しいメロンパンを頬張って向かったのは花やしき。ここが予想以上に面白く、我々の中では大当たりでした。というのも日本最古の遊園地ということで、アトラクションへの期待値は0だったんですね。歴史を味わおうという感覚で、入場料とフリーパスとで案外掛かるな...なんて思っていたんです。それがアトラクションも程よくスリルがあって、園内も賑わいが感じられて遊園地としてのパフォーマンスも優秀だったことにテンションが上がりましたね。アトラクションもスリルだけでなく、笑いも誘うようなものが多くて俺らの肌に合っている感じがしました。花やしきを大人だけであんなに楽しむ俺たちが珍しい客なのかもしれませんが、お勧めはしておきます。結構東京に住んでいる方でも行ったことがない方が多い印象なので。
その夜はスカイツリーを横目に結婚した友人の家で鍋をすることに。彼はそういえば昔から料理が得意で、慣れたキッチンで手際よく鍋の用意をしてくれました。気の利いたつまみと酒が出てきてそれらを頂いてアマゾンプライムの動画を観てたら美味そうな鍋が登場!!居酒屋より居心地良かったです。やはり大人数で酔っ払った方が面白いもので、今回の旅の様子を割とインスタグラムに投稿するようにしていたのですが、この日は特に投稿が多かったです。過激すぎて載せられない動画も撮れました。この日が友人と過ごす東京のハイライトだなー。

翌日の朝、重い身体を引きずって帰宅(俺の家ではないですが)。このまま遊びに出かけようかと思ったのですが、朝が早すぎて店が開く時間帯でもないので布団に潜って暖を取る。案の定、半日夢の中でした。この日は東京人も経験したことがない程の大雪。それでも俺はせっかく東京に来たのだからと高円寺へ買い物へ。外に出た瞬間に温度差による尿意が襲って来るし、スニーカーはずぶ濡れ。おまけにシャワーを浴びてすぐ外に出たので前髪が凍りつきました。あまり長居はできなかったけれど、前から欲しかったホピ族のリングを安く買えて満足。古着屋の店員さんが「お兄さん、大変な時に出て来ましたね」とコーヒーを淹れてくれました。その手も震えていたのが面白かったですが。夜は新宿で後輩の女の子と飲む予定でしたが、あまりの雪で山手線が動かなくなっていたので場所を変更。蒲田の中華屋さんへ。「蒲田は割と餃子とかが有名なんですよー」と後輩。こんな状況でも俺が東京を楽しめるようにしてくれて、というかこんな大雪の中家から出て来てくれてマジでごめん、ありがとうございますという気持ちでいっぱいでした。カードで支払いをする気満々で現金を持ってなかった飲み代を立て替えてくれるし、もう俺は大雪の中凍え死んだ方が良いんじゃねえかなとか思いながら。彼女もバンドをやっていて、精力的な活動の裏話は物凄く内容が濃くて面白かった。というか前述の通り会いに出て来てくれたのが嬉しかったです。別れ際に貰ったタイのお土産が香り薬というメンソールを鼻で吸うスティックだったんですけど、電車の中で試してリアクションを取る俺を完全にヤバいやつを見る目でおばさんが見ていました。
帰路は雪景色でここ数日で慣れた川崎の景色も一変し、友人の家が分からなくなるほど。色んな人がつくった雪だるまを見ながら旅の終わりを感じておりました。楽しかったな。

最終日。原宿に降り立ち、買い物でもしようかと意気込むも寒いし積もった雪の上を上手く歩けない状況。成田までどれほど時間が掛かるかも交通状況次第で読めないため諦めて成田へ向かうことに。宛にしてた高速バスが運休になっていたことを知り、死にものぐるいで電車を乗り継ぐ。なんとかギリギリの時間の特急に乗れて一安心だと到着した成田。またここで国内線のターミナルまでの距離が予想以上にあることに気づく。これ、終わったかもしれない...と半ば諦めかけて到着したターミナル。時間は搭乗時刻ギリギリ。

スタッフ「福岡行きの便は到着が遅れていまして搭乗は1時間後あたりを予定しています」


先程福岡に着いて忘れないうちにバーッと殴り書きしました。誤字脱字があるかもしれませんが。

 

今回気づいたこと
・俺は駄目だ
・皆んなしっかりしている
・東京は楽しいところ
・住んでいる人でも開拓できていないところが山ほどある
・問題なく住める
・東京の方が歴史を肌で感じられる
・満員電車は自立しなくても立てる
・古着は地方より安い
・レコ屋は値段相応だが死ぬ程量がある
・俺の感覚は思ったより若い
・悪い言い方をすると未熟
・俺にお似合いの街は原宿、高円寺、下北沢、渋谷
坂本慎太郎の演奏はギターボーカルとしてのテクニカル&ユーモラス

人を貶す言葉になってしまったけれど、好きです。サブカルチャー